- アレルギー性結膜炎って
どのような病気? - アレルギー性結膜炎の症状
- アレルギー性結膜炎の原因
- アレルギー性結膜炎の検査
- アレルギー性結膜炎の治療
- 花粉が飛び始める前の治療を
おすすめします - よくあるご質問
アレルギー性結膜炎って
どのような病気?
アレルギー性結膜炎とは、花粉やハウスダストなどのアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因物質)により、目のかゆみ、充血、異物感、涙が出るなどの症状を引き起こす病気です。
ウイルス感染により結膜炎が起こる場合もありますが、現れる症状は異なり、アレルギー性結膜炎では“目がかゆくなる”という症状が現れるのが特徴です。
アレルギー性結膜炎の種類
アレルギー性結膜炎は大きく次のように分類されます。
季節性アレルギー性結膜炎
特定の季節にだけ起こるアレルギー性結膜炎で、原因のほとんどが花粉です。
スギ花粉が流行する時期になると目がかゆくなるといったように、アレルゲンに応じて特定の時期に症状が現れます。
通年性アレルギー性結膜炎
季節を問わず、1年中起こるアレルギー性結膜炎です。ハウスダストやペットの毛、ダニなどが原因として考えられます。
春季カタル
アレルギー性結膜炎が重症化したものを春季カタルと言い、“春季”とは季節のことではなく若年者という意味です。
1年を通じて強い目のかゆみや充血、異物感、瞼の痙攣などの症状が現れ、進行すると角膜が濁って視力低下を招く恐れがあります。
巨大乳頭結膜炎
コンタクトレンズの汚れや刺激によって起こるアレルギー性結膜炎で、上瞼の裏にブツブツとした乳頭状の隆起が多数生じます。
目の異物感、目やにが出る、コンタクトレンズがずれやすくなるなどの症状が現れます。
アレルギー性結膜炎の症状
アレルギー性結膜炎の特徴的な症状として、“目のかゆみ”が挙げられます。
目がかゆくて擦ったり、かいたりしているうちに痛みや異物感が生じるようになり、さらに結膜の充血や瞼の腫れなどを引き起こします。
重症化すると白目がむくみゼリー状になってしまうケースもあります。
アレルギー性結膜炎の原因
アレルギー性結膜炎は花粉、ハウスダスト、ペットの毛、ダニ、コンタクトレンズの汚れなどが原因で起こります。
アレルゲンについて
- スギ花粉(時期:1~5月)
- ヒノキ花粉(時期:3~5月)
- カモガヤ花粉(時期:5~7月)
- ブタクサ花粉(時期:8~10月)
- ハウスダスト(チリ、ホコリ、ダニ、カビなど)(1年中)
- 動物の毛(1年中)
- コンタクトレンズの汚れ(1年中)
アレルギー性結膜炎の検査
問診や細隙灯顕微鏡を使った検査などでアレルギー性結膜炎は簡単に診断でき、症状を引き起こす原因物質(アレルゲン)を特定する必要がある場合には、アレルギー検査を実施します。
アレルゲンは採血にて特定することが可能です。
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アレルギー性結膜炎の治療
アレルギー性結膜炎は次のようなお薬を使って治療します。またお薬だけでなく、できるだけ生活からアレルゲンを遠ざけるようにすることも重要となります。
抗アレルギー点眼薬
抗アレルギー点眼薬として次のようなお薬を使用します。
メディエータ遊離抑制点眼薬
アレルギー症状の原因となるヒスタミンなどの物質の分泌を抑えます。
抗ヒスタミン点眼薬
ヒスタミンとヒスタミンH1受容体の結合を抑制します。
ステロイド点眼薬
抗アレルギー点眼薬だけでは十分な効果が得られない場合には、ステロイド点眼薬の使用を検討します。即効性は高いものの、副作用のリスクもありますので、医師の指示に従って点眼するようにしてください。
免疫抑制点眼薬
春季カタルへの治療で使用し、抗アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬では十分な効果が得られない場合に処方します。
アレルギー性結膜炎の対策
花粉やハウスダストなど、アレルギー症状を引き起こす物質(アレルゲン)がわかっている場合には、できるだけそれを遠ざけて生活することも大切です。
花粉の時期には眼鏡やマスクをしたり、家に入る時には衣服から花粉を払い落として、なるべく家の中の花粉を持ち込まないようにしたりしましょう。
また、ハウスダストやダニが原因の場合、小まめな部屋の掃除と換気を心がけるようにしましょう。
花粉が飛び始める前の治療を
おすすめします
花粉が原因でアレルギー性結膜炎が起こっている場合、アレルゲンである花粉の流行時期の2週間前ごろから、抗アレルギー点眼薬による治療を開始します。
症状が現れる前、また症状が現れて直後に治療を開始することで、花粉ピーク時の症状を抑えることが可能になります。
よくあるご質問
アレルギー性結膜炎とはどんな病気ですか?
花粉やハウスダスト、ダニなどのアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因物質)により、目のかゆみや充血、異物感、目やに等の症状が現れる病気です。
近年、日本人の間で増加傾向にあります。
アレルギー性結膜炎の原因となるものは?
スギやヒノキなどの花粉、ハウスダスト、ペットの毛、ダニなど様々なものが原因となります。
また、コンタクトレンズの汚れが原因で起こることもあります。
アレルギー性結膜炎はうつりますか?
アレルギー性結膜炎はアレルゲンによって起こるアレルギー症状ですので、他人にうつることはありません。
アレルギー性結膜炎の時はコンタクトレンズを使用しない方が良い?
コンタクトレンズの装用が原因でアレルギー性結膜炎が悪化する場合がありますので、コンタクトレンズを装用し違和感がある場合は眼鏡を使用するのも良いでしょう。
アレルギー性結膜炎の治療方法は?
基本的に点眼薬などのお薬を使って症状の改善をはかりますが、アレルゲンが確認できている場合、それを遠ざけて生活するようにする工夫も重要になります。
アレルギー性結膜炎を予防するには?
花粉やハウスダストなど、アレルゲンをできるだけ生活から遠ざけるようにすることが大切です。
また、花粉が原因でアレルギー性結膜炎が起こる場合、症状を引き起こす花粉の流行前に初期治療を受けることで、ピーク時の症状が低減させられるようになります。